岩波書店の2013年度卒の社員採用に関するニュースから

2013年5月20日

 
岩波書店の2013年度卒の社員採用に関するニュースを見ましたか?

2013年度卒の社員採用は一般公募ではなく、
「岩波書店著者もしくは岩波書店社員の紹介があること」を応募条件にする、
ということである。

これをめぐって、一部の学者や評論家が騒ぎ出し、NHK がニュースで取り上げ、
ついには小宮山厚生労働大臣が、「公正な採用・選考に弊害があるという指摘かと思うので、早急に事実関係を把握したい」
という発言を記者会見で行なうことになってしまった。

僕は、個人的には、民間企業がどのような採用方法を取ろうが、誰に文句を言われる筋合いではないと思うが、
おそらく日本全国的には、このような採用方法は「不公平」で「おかしい」という意見が多数派となるであろう。

民間企業の経営手法に、政治や行政が関与するということになれば、
それこそまさに、日本は社会主義国ということで、北朝鮮と何も変わらないことにもなる。

これらの動きを見て、僕は、マイケル・サンデル(ハーバード大学教授)の書いた、
「これからの正義の話をしよう」という大ベストセラー本を思い出した。

その問題に関与する立場によって、「正義という言葉の解釈は大きく異なる」ということを書いた本で、
この決定に大きく関係するのが、その正義の判断をする個々人の「哲学」であるということも書いている。

この本の内容から一例を上げると

2005年にアメリカ・ルイジアナ州で起きた「ハリケーン・カトリーナ」によって、
ニューオリンズの街は崩壊し、スーパーマーケットなどの流通が止まったため、
「飲料水や食料品が大きく値上がり」、被害者である一般市民をさらに苦しめたことをあげて、

<A派の意見>
とんでもない話、人の弱みに付け込んで儲けようなど、という正義感の意見!

<B派の意見>
商売は需要と供給で成り立っており、供給以上に、とても大きな需要がある場合に、値段が上がるのは当然、という正義感の意見!

どちらが正しいか?など、教科書でも先生でも説明できるわけがない問題だ。
というか、こういった問題には、正解など「ない」!
そして、この決定に大きく関係するのが、その正義の判断をする個々人の「哲学」であるということだ。

さて、宗教のない(無宗教者が多い)日本人は、哲学にカラキシ弱い。

だから、今回の岩波書店のような問題が起きたとき、
自分の哲学感で判断するのではなく、多数の意見が集まる方を選択するということになりやすい。

これは、まさに、
たった今の、日本国内消費者の消費活動の動向と、同じ流れではないだろうか?

この本をまだ読んでない方がいましたら、ぜひご一読をおすすめします。



 
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